就寝時、車の走行音や周囲の人の声が気になって、なかなか眠れないことはありませんか?一度音が気になり始めると、普段は気にしないような音まで耳についてしまい、寝付けずに時間だけが過ぎてしまうこともあるかもしれません。
そんな時に役立つのが耳栓です。耳栓は周囲の気になる音を軽減し、安眠をサポートしてくれるため、車中泊においては欠かせないアイテムの一つと言えるでしょう。
この記事では、10種類の人気の耳栓を実際に試し、どの耳栓が車中泊に最適かを検証した結果をご紹介します。耳栓選びの参考にしていただければ幸いです。
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耳栓選びで気を付けたいポイント
具体的な耳栓の比較に入る前に、車中泊においての耳栓選びで気を付けておきたいポイントを整理したいと思います。
気を付けたいポイントは、ズバリ以下の3点です。
① 耳栓のタイプ
② どれだけ周囲の雑音をカットしてくれるのか
③ 耳栓のフィット感
まずは、この3点についてサクッと解説していきます。
①耳栓のタイプ
結論、フォームタイプの耳栓が車中泊にはベスト!
まず気を付けたいポイントは、耳栓のタイプです。
耳栓は大きく以下の4種類のタイプに分けられます。
・フォームタイプ …最も一般的な耳栓。安価で柔らかい素材で耳にフィットしやすい。
・フランジタイプ …フランジ(ひれ)がついた耳栓。着脱しやすいのが特徴。やや硬めのため、長時間の装着には不向き。
・シリコン粘土タイプ …自分の耳の形状に合わせて形を自在に変えて使用できるのが特徴。粘着性のため、ほこりなどが付着しやすい。
・デジタルタイプ …イヤホンのような見た目の耳栓。人の声などは聞こえる一方、騒音はカットしてくれるノイズキャンセリング機能が付いているのが特徴。硬いものが多いため、睡眠時の使用には不向き
横になって寝ることを前提に考えると、耳にフィットして外れにくいことが、求める耳栓の条件になります。
また、頭を横にしたときに、硬い耳栓だと耳を圧迫して違和感を感じることにつながりますので、素材が柔らかいことも、快適な睡眠を得る上で必要な耳栓の条件です。
こういった条件を満たす耳栓タイプは、フォームタイプとシリコン粘土タイプのものがありますが、シリコン粘土タイプは、横になるとほこりや髪の毛などが付着しやすいのが難点です。掃除の手間などを考えると、フォームタイプが車中泊には最適といえます。
朝起きたときに、耳栓が耳から外れて行方不明になってしまう可能性も踏まえると、安価なフォームタイプの耳栓であれば気兼ねなく使用することができます。
②どれだけ周囲の雑音をカットしてくれるのか
結論、NRR値を参考にしましょう。
次に気を付けたいのは、耳栓がどれだけ周囲の音を軽減してくれるのか、ということです。
耳栓の遮音性能の指標に、騒音をどのくらい軽減できるかを示すNRR(ノイズ・リダクション・レイティング)という値があります。NRR=30と表記されていれば、30dB(音の大きさの単位デシベル)の騒音を軽減できる効果が期待できるという意味になります。NRRの値が大きいほど、遮音性能が高いことを示します。
次の表は騒音の大きさに応じた具体例の一覧になります。例えば、周囲にアイドリングしているトラックがいたとして、その時の騒音レベルが70dBだとしたときに、NRR値が30の耳栓を付けた場合、40dB(70dB-30dB)のレベルまで騒音レベルを下げることができます。
騒音の大きさ | 聞こえる音の目安 | 具体的な例 |
---|---|---|
20デシベル | ほとんど聞こえない | 木の葉のふれあう音、雪の降る音、小さな寝息程度 |
30デシベル | 静か | 深夜の郊外の静けさ、鉛筆の執筆音程度 |
40デシベル | 静か | 閑静な住宅地の昼間、図書館内で感じるレベル |
50デシベル | 普通 | 静かな事務所の中、家庭用エアコンの室外機、木々のざわめき程度 |
60デシベル | 普通 | 普通の会話、走行中の自動車内、デパート店内程度 |
70~80デシベル | うるさい | 騒々しい事務所の中、騒々しい街頭、高速走行中の自動車内、電話のベル |
90~100デシベル | 非常にうるさい | 犬の鳴き声、カラオケルームで感じる音と同じ大きさ |
一般的なフォームタイプの耳栓は、NRR値が30程度のものが多く販売されています。NRR値が30以上の耳栓であれば、遮音性能はまず間違いありません。
100均などで市販されている耳栓の中には、NRRが表記されていない耳栓もあります。はじめて耳栓を選ぶ場合は、NRRを参考にして選ぶのが無難かと思われます。
③ 耳栓のフィット感
結論、耳栓の長さに注目!
最後に気を付けたいポイントは、耳栓のフィット感です。
耳栓の効果を最大限発揮するためには、耳にフィットさせることがとても重要です。耳栓が大きすぎると、耳の中に入りきらず中途半端な効果しか得られることができません。また、サイズが合わず圧迫感を感じて不快に感じてしまう耳栓もあるかもしれません。
耳の大きさは個人差があるため、いくつかの耳栓を試してみるのが、自分の耳に合ったサイズの耳栓を見つけていく近道になります。その際には、長さの異なる耳栓を複数ピックアップして試してみると、しっくりくる耳栓の大きさを見つけやすいと思います。
結局、どの耳栓がいいの?
では、数あるフォームタイプの耳栓の中で、具体的にどの耳栓が車中泊に向いているのでしょうか。
今回、Amazon売上ランキングで上位の耳栓のほか、気軽に入手できるダイソーの耳栓などをピックアップし、車中泊に向いているかどうかを比較検証してみました。
今回用意した耳栓たちはこちら。
商品名 | 商品画像 | 総合得点 | 付けやすさ | 付け心地 | 寝返り時の外れにくさ | 遮音性能 | 価格 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
HOWARD LEIGHT Firm Fit(ハワードレイト ファームフィット) | 23点 | ||||||
HOWARD LEIGHT EXTREME(ハワードレイト エクストリーム) | 22点 | ||||||
ダイソー 耳せんケース付 | 22点 | ||||||
イアーウィスパー レギュラー | 21点 | ||||||
サイレンシア レギュラー | 21点 | ||||||
ピップイヤーホリデー | 20点 | ||||||
HOWARD LEIGHT Laser Lite(ハワードレイト レーザーライト) | 20点 | ||||||
HOWARD LEIGHT(ハワードレイト) MAX | 20点 | ||||||
MOLDEX(モルデックス)カモプラグ | 20点 | ||||||
ダイソー 耳栓ケースセット(マーブル) | 12点 |
結論、ハワードレイト ファームフィットとエクストリームが最強でした。
詳細は、以下で個別の耳栓ごとに解説していきます。
HOWARD LEIGHT Firm Fit(ハワードレイト ファームフィット)
材質:PVC
長さ:2.1cm(実測値)
NRR値:30dB
今回HOWARD LEIGHT(ハワードレイト)のお試しセットを試してみて、いくつか良いものがあったのでピックアップしてご紹介していきたいと思います。ハワードレイトは、防音イヤーマフや耳栓などの騒音環境対策製品を専門に開発・販売する米国のメーカーで、業界をリードする企業として知られています。
このファームフィットの素材はやや硬めですが、変形させやすく、いい感じに耳にフィットさせやすいです。頭を横にした状態でも違和感を感じることなく装着することができ、寝返りを打っても耳から外れにくいほど、しっかりフィットしてくれます。
実際に何度か就寝時に付けてみましたが、朝起きたときに耳から外れることなく、付いたままの状態であることがほとんどでした。
実測値2.1cmとかなり小さめですが、遮音性能は申し分のない耳栓です。耳の小さい方に特におすすめできる耳栓です。
価格面では、Amazonなどでまとめ買いすることで、1ペア当たりの価格を50円以下で購入することができます。
付けやすさ(圧縮・変形のしやすさ、膨らみやすさ)
付け心地(耳を圧迫しないか、違和感はないか)
寝返り時の外れにくさ
遮音性能
価格
HOWARD LEIGHT EXTREME(ハワードレイト エクストリーム)
材質:ポリウレタン
長さ:2.2cm(実測値)
NRR値:32dB
柔らかめの素材の耳栓で、圧縮しやすく耳にかなりフィットします。抜群のフィット感に加え、遮音性能も素晴らしく、周囲の雑音を相当程度軽減してくれます。
小ぶりの耳栓ですので、寝返りをうっても外れにくく、耳の小さい人におすすめの耳栓です。就寝時に実際に何度か試してみたところ、起床時まで耳栓が耳から外れていないことが多かったです。
価格もリーズナブルで、まとめ買いすることで1ペア当たり50円程度で購入することができます。
付けやすさ(圧縮・変形のしやすさ、膨らみやすさ)
付け心地(耳を圧迫しないか、違和感はないか)
寝返り時の外れにくさ
遮音性能
価格
ダイソー 耳せんケース付
材質:ポリウレタン
長さ:2.6cm(実測値)
NRR値:パッケージやホームページに記載がなく不明
ダイソーの店舗で販売されている耳栓。3ペア+ケース付きで税込み110円と、かなりリーズナブルな価格設定です。素材はポリウレタンで、かなり柔らかく、容易に変形させやすく耳に入れやすい耳栓になっています。
フィット感もよく、時間をかけて耳の中で膨らみだし、よく耳になじみます。圧迫感もほとんど無く、違和感を感じずに頭を横にしやすく、寝返りを打っても外れにくい耳栓です。複数回睡眠時に試着してみましたが、ほぼ毎回朝まで外れずに耳に装着されていました。
パッケージや公式ホームページにNRR値の記載がないため、正確な遮音性能は不明ですが、実際に付けた体感としては、周囲のノイズを程よくカットしてくれて、他の比較対象の耳栓と同程度の遮音性能と感じました。
付けやすさ(圧縮・変形のしやすさ、膨らみやすさ)
付け心地(耳を圧迫しないか、違和感はないか)
寝返り時の外れにくさ
遮音性能
価格
イアーウィスパー
材質:弾性発泡ポリマー
長さ:2.0cm(実測値)
NRR値:29dB
上で紹介しましたハワードレイト ファームフィットとよく似た見た目で、ファームフィットよりも少し硬い耳栓です。硬めの耳栓ですが、わずかの力で変形させやすく耳にフィットさせやすい耳栓です。
小ぶりな耳栓で、ちょうど耳の中に納まり、寝返りを打っても外れることはありませんでした。
遮音性能も秀逸で、今回比較した耳栓の中で、価格面を除けばNo.1の性能と感じました。
ケース付き2ペアで実勢価格が500円弱と、今回の比較対象の中で最も高価格の耳栓です。ただ、水洗いできて衛生的に再利用できるので、コスパは悪くないかもしれません。
付けやすさ(圧縮・変形のしやすさ、膨らみやすさ)
付け心地(耳を圧迫しないか、違和感はないか)
寝返り時の外れにくさ
遮音性能
価格
サイレンシア レギュラー
材質:ポリウレタン
長さ:2.3cm(実測値)
NRR値:30dB
やや小ぶりな大きさの耳栓。かなり柔らかい素材で、変形させやすく耳にフィットしやすいです。
遮音性能も十分で、気になる音もしっかり軽減してくれます。
圧迫感もなく、寝返りをうったときの外れなさも申し分ありません。ロングセラーなのがよくわかる一品です。
ただ、まとめ買いしても価格が1ペアあたり100円超と、少々他の耳栓と比べると値が張るのが唯一の残念ポイント。
付けやすさ(圧縮・変形のしやすさ、膨らみやすさ)
付け心地(耳を圧迫しないか、違和感はないか)
寝返り時の外れにくさ
遮音性能
価格
ピップイヤーホリデー
材質:ポリウレタン
長さ:2.1cm(実測値)
NRR値:約30dB(具体的な値は公表されていないが、約30dBの効果が得られるとパッケージに記載あり)
ケース付きで2ペアで実勢価格が350円前後と、今回の比較対象の中では高い価格帯の耳栓です。水洗いでき、衛生的に長く使用できるのが特徴のひとつ。
かなり小さめの耳栓で、柔らかく変形させやすいので、耳にぴったりフィットさせることができます。耳栓の底部が出っ張っているので、耳の奥まで間違って入ってしまわない構造になっており、就寝時にも安心して使用することができます。
頭を横にした状態で寝ても、違和感を感じにくく、絶妙にフィットしているので寝返りを打っても外れにくい仕様になっています。複数回就寝時に試着してみたところ、朝起きたときには耳に付いたままであることが多かったです。
付けやすさ(圧縮・変形のしやすさ、膨らみやすさ)
付け心地(耳を圧迫しないか、違和感はないか)
寝返り時の外れにくさ
遮音性能
価格
HOWARD LEIGHT Laser Lite(ハワードレイト レーザーライト)
材質:ポリウレタン
長さ:2.7cm(実測値)
NRR値:32dB
斬新なフォームが特徴的な耳栓。柔らかい素材で耳に挿入しやすく、付け心地は抜群です。底部が膨らんでいるため、耳の奥まで入りすぎるのを防いでくれます。
遮音性能も申し分なく、気になる音を軽減してくれて気持ちよく入眠できます。ただ、やや大きめの耳栓ですので、寝返りを打つと外れやすくなってしまいます。何度か就寝時に試着してみましたが、朝には毎回両方とも耳から外れていました。
価格面では、Amazon等でのECサイトでまとめ買いすることで、ペア単価50円以下で購入することができますので、日常的に使用しやすい価格といえます。
付けやすさ(圧縮・変形のしやすさ、膨らみやすさ)
付け心地(耳を圧迫しないか、違和感はないか)
寝返り時の外れにくさ
遮音性能
価格
HOWARD LEIGHT(ハワードレイト) MAX
材質:ポリウレタン
長さ:2.6cm(実測値)
NRR値:33dB
少し大きめの耳栓ですが、圧縮させやすく耳になじみやすい耳栓です。耳にすっぽり入っているという感覚があり、違和感を感じることなく長時間付けることができます。遮音性能は申し分のない性能で、気になる音をかなり軽減してくれます。
しっかりフィットするものの、耳の小さい人にはとっては耳からはみ出してしまうことがあるため、寝返りには弱く、就寝時には若干使いにくい耳栓といえます。複数回就寝時に試着してみたところ、半分の割合で朝の時点で耳から外れていました。
付けやすさ(圧縮・変形のしやすさ、膨らみやすさ)
付け心地(耳を圧迫しないか、違和感はないか)
寝返り時の外れにくさ
遮音性能
価格
MOLDEX(モルデックス)カモプラグ
材質:発泡ウレタンフォーム
長さ:2.8cm(実測値)
NRR値:33dB
MOLDEXは、高品質な耳栓を製造販売しているアメリカの会社です。今回紹介している耳栓は、過去にMOLDEXの耳栓お試しセットを試してみて、最も遮音性が高いと感じた耳栓です。
柔らかい素材で耳にフィットしやすいですが、やや大きめの耳栓なため、耳から少しはみ出てしまい、寝返りを打ったときに外れやすいのが玉にキズです。実際にこれまでに就寝時に幾度となく装着していますが、ほぼ毎回両方の耳栓とも朝には、耳から外れていることが多かったです。
個人的には大きすぎる耳栓ですが、サイズ感の合う人には遮音性能も高く、うってつけの耳栓といえるでしょう。
価格面もリーズナブルで、Amazonなどの通販サイトでまとめて購入することで、ペア単価40~50円ほどで入手することができます。
付けやすさ(圧縮・変形のしやすさ、膨らみやすさ)
付け心地(耳を圧迫しないか、違和感はないか)
寝返り時の外れにくさ
遮音性能
価格
ダイソー 耳栓ケースセット(マーブル)
材質:ポリウレタン
長さ:2.5cm(実測値)
NRR値:パッケージやホームページに記載がなく不明
ダイソーの店舗で購入できる耳栓です。税込み110円で3ペア+ケース付きと1ペアあたりの金額は40円以下と財布にやさしい値段です。
耳栓の素材はポリウレタンで、かなり硬めの耳栓です。耳に入れるために強めに指で押しつぶす必要があり、使い勝手はいまいち。薄っぺらい状態に変形させにくく、耳の入り口付近にしか挿入しにくいためか、十分な遮音効果は感じられませんでした。
耳の奥まで耳栓を入れにくいので、寝返りを打つとすぐに耳栓が外れてしまうのも、睡眠用としては×。
付けやすさ(圧縮・変形のしやすさ、膨らみやすさ)
付け心地(耳を圧迫しないか、違和感はないか)
寝返り時の外れにくさ
遮音性能
価格
まとめ
車中泊に耳栓を使用する場合、遮音性能に加え、付け心地と寝返りをうっても外れにくいことが、安眠する上で重要なポイントになります。
今回比較した耳栓のうち、この3点において高評価だったのが、ハワードレイト ファームフィット、ハワードレイト エクストリーム、ダイソー耳せんケース付、イアーウィスパー、サイレンシア レギュラー、ピップイヤーホリデーの6つです。
価格も含めて総合的に考慮すると、ハワードレイト ファームフィット、ハワードレイト エクストリームが優秀と感じました。
ダイソーの耳栓はNRR値が不明という懸念点はありますが、フィットしやすい付け心地で、どこでも気軽に安く入手できることを踏まえると、意外とおすすめできる商品です。
今回、複数の耳栓を試着し、着け心地や寝返り時の外れやすさなどを検証してみましたが、耳栓がフィットするかどうかは実際に付けてみないと判断しにくい面があります。
また、耳の大きさや形状など個人差があるものですので、まずはサイズの違う耳栓をいくつか試してみられるのをおすすめします。
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